Carte(カルテ)ヒルドイド のシリーズ解説

化粧品解説

「ヒルドイド」といえば、美容意識の高い方なら一度は聞いたことがあるかもしれません。


ヒルドイドは医薬品の塗り薬で、

・強力な保湿作用

・抗炎症作用

・血行促進作用

といった薬理効果を得ることができます。


これらの効果は主に、ヒルドイドに入っている「ヘパリン類似物質」という医薬品成分のおかげです。


ヒルドイドは医薬品なので、

本来であれば以下のような症状のための治療に使われるものです。

アトピー性皮膚炎皮脂欠乏症の1つ)

すねなどの、かゆみを伴うひどい乾燥皮脂欠乏症の1つ)

ひどい手あれ進行性指掌角皮症


ヒルドイドはこういった症状に悩んでいるかたを治療するために、

保険適用を受けて安価に入手することのできる医薬品です。

製造元はマルホ株式会社(ここが一つのポイント)。


しかしながら、強力な保湿作用を持つヒルドイドが、美容目的で使用されることがあります。

美容目的とは例えば、ちょっとした乾燥しわ対策などのことです。


この乾燥やしわ対策としての用途が口コミを通じて広がり、

SNSや雑誌で紹介されることが爆発的に増えました!


そして実際に美容目的により皮膚科でヒルドイドを処方される事例も非常に多く見られました…


この状況は健康保険の不正な利用方法であることのみならず、

多くの人の税金から支払われている医療費の予算を圧迫します(国の借金が増える…)。


このように不正にヒルドイドを入手することによる損失額は数十億円にも昇るという試算もあり(!)社会問題化していました。


そういった背景があり、この社会問題を解決するためにも、

ドラッグストアで購入できるクリームなどの商品が数多く登場しました。

これらはヒルドイドの有効成分である「ヘパリン類似物質」を配合した医薬品です。



しかしながらドラッグストアで購入できるヘパリン物質含有のクリームなども、

本来であれば美容目的で利用するものでなく、あくまで医薬品でした。

ヘパリン類似物質を含有した薬用化粧品の登場

どんな薬にも作用と副作用が存在します(そうらしいですよ!)。

ヘパリン類似物質を有効成分として含んだヒルドイドも例外ではありません。


ヒルドイドでも実際に副作用が報告されており、

皮膚炎(0.36%)かゆみ・そう痒(0.32%)発赤(0.2%)といった事例があります。


そもそも医薬品は症状に対して用いるものなので、

用法・用量にもよりますが、基本的には毎日使用するものではないです。

ヒルドイドも例外ではなく、副作用が起こりうるものです。


そこで、ヘパリン類似物質を使用していながらも、

毎日つかいやすくするためにヘパリン類似物質の含有量を減らした「薬用化粧品」が登場しました!


これなら副作用も出にくいですし(お肌が敏感なかたはそれでもご注意を)、

ドラッグストアなので入手できるため、保険適用により医療費を圧迫する心配もありません。


ヘパリン類似物質を含んだ薬用化粧品はいくつか発売されていきました。

しかし、医薬品のヒルドイドを製造販売している「マルホ株式会社」はずっと沈黙を守っていました。


ところが2019年7月にマルホは化粧品会社のKOSEとタッグを組み「コーセーマルホファーマ」を設立。

2020年9月16日に同社より「Carte(カルテ)ヒルドイド」が発売されるに至りました!


本家ヘパリン類似物質のマルホから発売される薬用化粧品ということで、

市場では大変話題になっています!

ヘパリン類似物質の超保水作用について

ヘパリン類似物質ってそもそも何?

そもそもヘパリン類似物質ってなんでしょう?(覚えにくいし)


まずヘパリンですが、これは血液が固まりにくくする作用のある物質です。

医薬品として血栓ができるのを予防するために投与されたりします。

人の体内でももともと存在するとかしないとか。


ヘパリン類似物質はこのヘパリンと構造が異なることで類似物質と呼ばれており、

構造が異なることから血液抗凝固ではなく「保湿剤」として使用されているようです。

ヒアルロン酸よりも凄い!「ヘパリン類似物質」の保水作用


ヘパリン類似物質はよく見るとヒアルロン酸と構造がよく似ています。

色のついた部分の構造がことなることによって、

ヘパリン類似物質はヒアルロン酸よりも優れた保水力を持っています。


またヘパリン類似物質は一般的なヒアルロン酸よりも大きさが小さいことら、

優れた浸透力を持っていることも強力な保水力の理由の1つです。

肌のバリア機能が回復するヒルドイドの効果!

ヒルドイドは、ヘパリン類似物質の保水力と、

合わせて含まれている油性成分の被覆効果(乾燥しないようにフタをする効果)により、

肌のバリア機能が改善すると言われています!


その作用機序としては、

天然保湿因子が増加します。


「天然保湿因子」とは、皮膚にもともと備わっている保湿成分の総称です。

NMF(Natural Moisturizing Factor)と表記されることもあります。


成分としてはアミノ酸類、ピロリドンカルボン酸類、

尿素、ミネラル塩類、有機酸類です。


NMFは同様の成分が保湿化粧品にも含まれていることがあります。

以下が成分名の具体例なので、

これらが入っている保湿アイテムを選んで買ってみるのも良いかもしれません!


・アミノ酸類…セリン、グリシン、アラニンなど

・ピロリドンカルボン酸類…PCA、PCA-Na

・有機酸類…乳酸
など



ヒルドイドの効果として次は、

②皮膚のラメラ構造が回復する

です!

ラメラ構造」という名前を聞いたことのある方も多いと思います。

ここでラメラ構造について一度おさらいしておきます。

まず、皮膚の構造は以下のようになっていますね。













ラメラ構造は、最も上(外側)の角質層の中にあります。

角質層は主に「角質細胞」とその隙間を満たす「細胞間脂質」で構成されています。


ラメラ構造とは、この細胞間脂質構造のことで、

以下のような脂質が反対向きに2二重に連なった、脂質二重層とも呼ばれる構造をしています。

上記が正常なラメラ構造です。

しかしながら、外からの物理的刺激や化学的な刺激などでラメラ構造が乱れると、

以下のように乾燥肌となってしまう可能性があります。

















(恐いですねえ…水分逃げ放題です!)

ヒルドイド(ヘパリン類似物質+油性成分)には、

このラメラ構造を整え、乾燥肌のうるおいをUPしてくれる効果があるのです!

Carte(カルテ)ヒルドイドのその他のポイント

有効成分として配合されている、

保水性分「ヘパリン類似物質HD」(ヘパリン類似物質のこと)と、

肌あれ防止(抗炎症)成分「グリチルリチン酸ジカリウム」、

これらの説明は公式HPをご参照ください。


ここでは詳しく説明されていないその他のポイントについてご説明します。

うるおいバリアCPX

公式HPでは以下の7つの成分が入っているとのことで、
どんな成分かちょっと補足します!

・グリセリルグルコシドヒアルロン酸とコラーゲンの生成を促進させる保湿成分

・スクワラン : エモリエント成分

・セラミド類似ポリマー : いわずと知れたセラミド類似性分

・3種のアミノ酸 : NMFに類似したセリン、テアニン、アセチルヒドロキシプロリン

・濃グリセリン :
定番だけどなくてはならない保湿成分


以下でこれらの成分についてもう少しだけ詳しく解説します!


グリセリルグルコシド 
 (グリセリルグルコシド液 化粧品表示名:グリセリルグルコシド
 保湿剤

日本酒にも含まれている保湿成分です。

保湿効果や脂肪燃焼、ターンオーバー促進やメラニン精製抑制などの効果があります。

しっとりとしたうるおいと、豊かなハリのある肌へと導きます。

さらにヒアルロン酸とコラーゲンの生成を促進させ、

保湿性や弾力性の維持作用など、さまざまな働きを持っています。


スクワラン 
 (化粧品表示名:スクワラン)
 エモリエント剤

無色透明の液体オイルで、皮膚刺激はほとんどなく、エモリエント効果に優れています。

油性間が少なく(ベタベタしにくい)、皮膚とのなじみに優れており、しっとりさせます。

サメやオリーブから採れるスクワレンを、酸化劣化しにくいように安定化させたものです。

スクワレンは人の皮脂中にも約5%含まれています。


セラミド類似ポリマー
 医薬部外品表示名:N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル
 化粧品表示名:ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)}
 エモリエント剤

先ほどご紹介したラメラ構造をつくっているセラミドと同じような構造を持っています。

皮膚に対してセラミドと同じような機能を持ち、荒れ肌を改善する効果が報告されています。


・3種のアミノ酸(セリン、テアニン、アセチルヒドロキシプロリン)

L-セリン 
 (化粧品表示名称:セリン)
 保湿剤

先ほどもご紹介したNMF(天然保湿因子)中にアミノ酸として一番多く含まれています。

保湿効果が高く、皮膚に柔軟性や弾力性を与えます。

肌を乾燥から守る化粧品には欠かせない配合成分です。


L-テアニン (化粧品表示名称:テアニン)
 保湿剤

緑茶の旨み成分で、保湿効果、コラーゲン産生、ヒアルロン酸合成促進があると言われています。


N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン (化粧品表示名称:アセチルヒドロキシプロリン)
 保湿剤

コラーゲンに特有のアミノ酸であるヒドロキシプロリンをアセチル化処理したものです。

アセチル化処理により、ヒドロキシプロリンのもつコラーゲン合成促進の特性をプラスして、

経皮吸収と保湿性も優れています

皮膚の張り、弾力性を増加させ、皮膚の柔軟性を改善させるなど、皮膚の老化防止の効果が期待できます。


濃グリセリ 
(化粧品表示名称:グリセリン)
 保湿剤

吸水性が高いことから、保湿効果を目的に化粧水からクリームまで、幅広く配合されています。

肌へのなじみを良くしたり、感触の調整としても便利な原料です。

無色のやや粘性のある液体で、水分を吸収する性質があります。

うるおい浸透カプセル

「うるおい浸透カプセル」について公式HPでは以下のように説明されています。

植物由来成分フィトステロールで保湿効果の高いエモリエントオイルを包み込んだ、浸透感に優れるミクロカプセル(ナノサイズ)。カプセルを安定的に保ちながら角層の奥まで浸透することでうるおいを効果的に届けます。

https://carte-beauty.com/site/p/concept.aspx


うるおい浸透カプセル』の正体はおそらくこれです!

フィトステロール : ダイズ由来のエモリエント成分

N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)
 :セラミド類似物質

オレイン酸フィトステリル : 肌と同じラメラ構造をつくるエモリエント成分

dl-α-トコフェロール、天然ビタミンE : 抗酸化作用のあるエイジングケア成分


以下でこれらの成分を詳しく解説していきます。

・フィトステロール
医薬部外品表示名:フィトステロール
化粧品表示名:ダイズステロール
 エモリエント剤

大豆から得られる植物由来のステロールで、人の皮膚にも存在しているコレステロールもステロールの一種です。

コレステロールと類似していることから皮膚吸収性がよくエモリエント効果があります。

液状オイルに溶かして角層になじませると、水分の蒸発を強力抑える働きがあります。



また、フィトステロールで包み込まれている成分とは、いろいろ考えられますが

お肌に良さそうなものは恐らく以下の様なものがあると考えられます。


・N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)

 先ほどのご紹介したセラミド類似ポリマーです。


・オレイン酸フィトステリル
化粧品表示名称:オレイン酸フィトステリル
 エモリエント剤

またの名を「ヒマワリ種子油脂肪酸フィトステリル」。

高い抱水性を持ち、肌のラメラ構造に似た構造を形成します。

これを配合した化粧品の使用感にしっとりとした感触を付与します。

肌の水分蒸散量の抑制(バリア機能改善)が期待されます。


・dl-α-トコフェロール、天然ビタミンE
化粧品表示名称:トコフェロール
 酸化防止剤

強い抗酸化力があるため抗酸化剤として使用されます。

皮膚の血液循環を良くする働きもあり、皮膚のターンオーバー(角化)を促進しる効果も期待できます。

エイジングや炎症の原因の一つであるフリーラジカルを消去したり、過酸化脂質による皮膚の老化促進に抑制的に作用するので、皮膚の保護や老化防止に効果があります。

肌荒れを防ぐ、エイジングケア目的、血色を良くしてクスミを改善する化粧品など、広範囲に使われている成分です。

また酸化しやすい成分を含んでいる化粧品に酸化防止剤として配合されます。

うるおいキープヴェール

「うるおいキープヴェール」について公式HPでは以下のように説明されています。

水を抱え込む効果の高いペースト状のオイル。肌との親和性が高く、肌表面に密封ヴェールを形成。あれた肌の凹凸を整えるようになめからかな膜で保護し、しっとりと柔らかな肌に導きます。

https://carte-beauty.com/site/p/concept.aspx

密封効果の高い原料としては、以下のものが考えられます。


・流動パラフィン
 化粧品表示名称:ミネラルオイル
 エモリエント剤

低刺激性で、不活性で酸化変敗することが少なく、乳化しやすく、また皮膚によくのびて浸透性がほとんどない。

エモリエント効果があるのでクレンジングクリームやコールドクリーム、乳液などの油性原料として広く使用されている。

角層になじんで、水分が逃げないように保護し、柔軟な肌に整える効果に優れています。

石油から精製された安全性・安定性も高い、ベビーオイルなどを含め化粧品原料として広く使用されている。


・ワセリン
 化粧品表示名称:ワセリン
 保湿剤

肌や唇を強力に保護し、水分の蒸発を防ぎます。

肌に刺激のある不純物が取り除かれているので、低刺激で、医薬品では軟膏の基剤として使われているほどです。

以上がCarte(カルテ)ヒルドイドのシリーズの解説でした!


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